チャイナ・ミエヴィル

ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)

ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)

夏頃に買ってあった本「ジェイクを探して」を今読んでます。とても面白い。作家のチャイナ・ミエビルの作品は、日本での翻訳がされだしたのが去年あたりからなので知らない人も多いかと思います。なかなかセンシティブなSFを書く人みたい。

ぼくは設定重視だったりカッチリしたSFよりも、彼みたいな濁りのある、ひとによってはスッキリしない気持ちになりそうな作風のほうが好き。
完璧な珈琲を出すカフェももちろん素晴らしいけれど、ずば抜けて好みな雰囲気で居心地の良いカフェのほうが、珈琲が次第点以上ならば支持してしまう。そんな感じかしらね。

作家自身が最も気に入っているという表題作は、ハリウッドのパニック映画とかと対局にあるような世界の終末が書かれています。主人公曰く、世界の終わりってもっとハッキリとくると思ってた、というような状況の中、友人を捜し歩くという内容。とても良い読了感でした。

最近彼の書いた児童文学?(宣伝にハリポタ云々書いてあったのでその辺の層が対象かな)が翻訳されたようなので、機会があったら手に取ってみようと思います。